Q&A
C型肝炎の垂直感染について
岡野 健一
1
,
白鳥 康史
2
,
小俣 政男
2
1朝日生命成人病研究所消化器科
2東京大学医学部第2内科
pp.1399-1400
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901965
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Q C型肝炎ウイルスの垂直感染はどういう場合に起こり,どの程度あるのでしょうか.(千葉市 TT生)
A C型肝炎の母子感染に関して,一部B型肝炎と対比しながら考察する.以前非A非B肝炎とされていた肝炎のほとんどやアルコールによると考えられていた肝炎の一部がC型肝炎ウイルスによるものと判明したのは1990年以降といってもよいと考える.米国カイロン社がC型肝炎ウイルスのRNAの一部から翻訳される蛋白に対する抗体を作成し,抗原抗体反応の系を確立,発表したのが1989年であり1),それ以降HC(Hepatitis C)ウイルスにより慢性肝炎,肝硬変症,肝細胞癌などが起きることが判明してきた.
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