今月の臨床 ハイリスク妊娠—22週までの管理
産科異常
18.初期流産の取扱い指針
北尾 学
1
,
秦 幸吉
1
1島根医科大学医学部産婦人科
pp.874-876
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901812
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初期流産とは妊娠12週未満の流産であり,産科臨床上遭遇する機会の多い疾患の一つである.初期流産は,なんらかの原因で胎芽が死亡した後に排出される場合や,染色体異常などにより最初から異常な妊卵として発生したものが一定の発育を行った後に排出される場合などがあり,胎芽あるいは胎児のviabilityに左右されるものである.したがって,初期流産の診断は胎児の予後を客観的に判定することであり,それは初期流産の正しい取扱いへのファーストステップであると考えられる.
本稿では,初期流産の診断,治療および次回妊娠への注意点などについて解説する.
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