今月の臨床 骨盤位マニュアル
分娩時の対応
15.後続児頭鉗子の使い方
太田 孝夫
1
1帝京大学医学部産婦人科
pp.646-648
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901743
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Piper鉗子
Piper鉗子は1924年,フィラデルフィアのPiper EBによって骨盤位分娩の後続児頭娩出用の鉗子として考案された1)(図1).その特徴は鉗子柄が匙部の高さよりかなり低い位置に下がっているため,児の躯幹を水平面から上方へ挙上させることなく,児頭の両側へ真っ直ぐ装置することが可能となり,その結果,頸部の過伸展による損傷が防げる点にある.
Naegele鉗子でも代用できるが,躯幹の過度の挙上による頸部の過伸展は不可避となる.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.