今月の臨床 不妊症はどこまで治せるか
ARTの実際
14.ARTと卵管内人工授精
五味淵 秀人
1,2
1帝京大学医学部附属市原病院産婦人科
2三楽病院
pp.168-169
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901610
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雌性性管内を上昇する精子は種々の関門を通過する間に選別を受け,また,受精能を獲得する.その後,卵管膨大部において受精するに至る.しかし,男性不妊,免疫性不妊などの場合,受精の場に十分な良好精子が到達できない.子宮頸管粘液を越えて子宮腔内に精液を注入する人工授精がこれに有用な治療法であることに異論を挾む余地はない.さらに受精の場に近い部位へ精子を搬送すればより効率が良いと考えられ,卵管内人工授精が試みられるに至った.
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