カラーグラフ 摘出標本の見方・7
卵巣胚細胞性腫瘍—未分化胚細胞腫
薬師寺 道明
1
,
片岡 明生
1
,
大蔵 尚文
1
,
杉山 徹
1
,
岩永 成晃
1
,
田中 博志
1
,
西田 敬
1
1久留米大学医学部産婦人科
pp.5-7
発行日 1994年1月10日
Published Date 1994/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901562
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卵巣胚細胞腫瘍の取扱いにあたり,病理検体の採取および診断,術中,術後の治療法の選択に最も注意を要するのは,未分化胚細胞腫,未熟奇形腫といった旧日本産婦人科学会卵巣腫瘍分類の低悪性群に分類されていた腫瘍である.というのは,これらの腫瘍は一般に悪性度は低いと思われているが,安易な生殖機能の温存手術や術後の化学療法の省略などにより,ひとたびその取り扱いを誤るとその生命予後にも重大な影響を及ぼしかねないため,十分な知識と経験を要求される.今回は胚細胞性腫瘍のうち,未分化胚細胞腫について呈示し,その摘出標本の特徴などについて解説する.
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