今月の臨床 産科外来検診マニュアル
妊娠中期
33.奇形スクリーニング
今井 史郎
1
Shiro Imai
1
1愛染橋病院産婦人科
pp.555-557
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901288
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胎児奇形を出生前診断する手段として超音波断層法は不可欠である。最近は経腟プローブを使用することで,胎児奇形の診断可能週数はどのくらい早期であるかについての報告がみられるようになった。表1に胎児構造・奇形がどの週数から診断できるかを記した1)。しかしながら胎児奇形を診断する時期に関しては,妊娠20週前後にスクリーニング法として超音波断層法を使用することで発見されることが多い。また児の発育度の異常あるいは羊水量の異常によって胎児奇形を疑い,診断されることもしばしば経験する。各臓器の奇形の診断に関しては他に譲り,今回は奇形と児の発育度および羊水量の異常との関連性から,奇形スクリーニングの一助たるを目的とした。以下の成績は大阪府立母子医療センターで経験した症例についてである2)。
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