今月の臨床 産科外来検診マニュアル
妊娠初期
12.卵巣腫瘍合併妊娠
山中 恵
1
Satoshi Yamanaka
1
1高知医科大学産婦人科
pp.494-496
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901267
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
妊娠の診断ということについて言えば,最近では,医療側の啓蒙と婦人の意識の向上により,妊娠初期,それも4〜5週で初診例が多くなっている。一方,低単位hCGの測定法や超音波断層法などの検査法の進歩によって,妊娠初期からの正常妊娠と子宮外妊娠あるいは胞状奇胎などの鑑別が容易になり,妊娠の疑いを持って来院した患者には,超音波断層法(経腹,経腟)を行うことがルーチン化される傾向が強い。したがって以前のように内診だけでは見逃していた,妊娠に合併した卵巣腫瘍を発見することはまれではなくなる反面,対応に苦慮する機会も多くなった。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.