今月の臨床 子宮外妊娠—up to date
特異な子宮外妊娠への対応
20.間質部妊娠
椋棒 正昌
1
Masaaki Mukubo
1
1淀川キリスト教病院産婦人科
pp.400-401
発行日 1993年4月10日
Published Date 1993/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901244
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間質部妊娠とは,卵管が子宮壁を貫き卵管子宮口に至るまでの子宮壁内の卵管成分を間質部(pars interstitialis)と呼び,この部位に受精卵が着床したものをいう。その頻度は子宮外妊娠の2〜5%1,2)ときわめてまれな疾患であるが,激しい腹痛を伴い破裂すると急速な腹腔内出血のためショック状態となり緊急開腹術が必要となる。そのため,急性腹症や子宮外妊娠を疑った場合,つねに念頭におかなければならない臨床上重要な疾患である。ここでは,間質部妊娠の一症例より,診断方法,手術法などの対応および次回妊娠・分娩法を考察する。
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