Japanese
English
症例報告
皮疹に対して柴苓湯が有用であったサルコイドーシスの1例
A case of sarcoidosis successfully treated with Sairei-to
芦川 大介
1
,
白井 滋子
1
,
町田 秀樹
1
,
松井 隆
2
,
森脇 真一
3
Daisuke ASHIKAWA
1
,
Shigeko SHIRAI
1
,
Hideki MACHIDA
1
,
Takashi MATSUI
2
,
Shin-ichi MORIWAKI
3
1富士宮市立病院皮膚科
2富士宮市立病院内科
3浜松医科大学光量子医学研究センター
1Department of Dermatology,Fujinomiya City Hospital
2Department of Internal Medicine,Fujinomiya City Hospital
3Photon Medical Research Center,Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
柴苓湯
,
サルコイドーシス
,
Th1
Keyword:
柴苓湯
,
サルコイドーシス
,
Th1
pp.1189-1191
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100329
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約
36歳,女性.初診の約6年前,左頬部に紅色皮疹が出現し,近医で切除された.3年前より同様の皮疹が両頬,上下肢,背部,臀部にもみられるようになり受診した.臨床所見,皮疹の病理組織像,検査結果より,皮膚病変を伴うサルコイドーシスと診断した.当初ステロイド外用に抵抗性であった皮疹は,柴苓湯(9g/日)投与により,速やかに改善した.サルコイドーシスの病態形成には,Th1リンパ球の活性化によるサイトカインのアンバランスが関与しているとみられ,柴苓湯にはTh1リンパ球の抑制作用があるとされ,本症例において,サルコイドーシスの肉芽腫に対して治療効果をもたらした可能性が考えられた.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.