原著
妊娠36週未満のPROMの臨床的検討
飯田 和質
1
,
原田 丈典
1
,
道倉 康仁
1
,
上野 浩之
1
Kazutada Iida
1
1福井県立病院産婦人科
pp.1266-1270
発行日 1992年10月10日
Published Date 1992/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901053
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1982年から7年における当科の前期破水のうち,とくに,妊娠36週未満の早期前期破水について調査し,臨床的検討を行い,以下の結果を得た。
①妊娠36週未満の前期破水の発生率は年間約1%で,32週未満の経産婦の発生率が高かった。②妊娠合併症で,とくに関連の考えられた疾患は,双胎および頸管不全症であった。③新生児感染は,妊娠32週未満で,破水後24時間以上経過した場合が多かった。④新生児呼吸障書は,妊娠32週以後は激減し,とくに,24時間を越えたものには,1例もなかった。⑤待機療法の場合は,在胎32週,児の体重1,500gを第一目標と考え,感染防止,陣痛抑制,プロムフェンスの使用などで積極的に管理することで児の予後は改善すると考える。
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