症例
高インヒビン血症を示した顆粒膜細胞腫の一例
中島 敬和
1
,
長谷川 喜久
1
,
宇津木 利雄
1
,
山口 昌章
1
,
川上 裕子
1
,
峯岸 敬
1
,
伊吹 令人
1
,
五十嵐 正雄
1
Yoshikazu Nakajima
1
1群馬大学医学部産婦人科
pp.882-885
発行日 1992年7月10日
Published Date 1992/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900948
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顆粒膜細胞腫は一般にエストロゲン産生の卵巣腫瘍として知られているが,その他のホルモン動態については不明な部分も多い。一方インヒビンは,最近注目をあびている蛋白ホルモンで,正常卵巣顆粒膜細胞や精巣セルトリ細胞などで産生されることが知られており,今回我々は高インヒビン血症を伴った顆粒膜細胞腫を経験し,治療前後のインヒビン値の推移より以下のように考えた。正常顆粒膜で産出されるインヒビンは顆粒膜細胞腫においても大量に産出分泌される可能性があり,性周期による変動の大きいエストロゲンよりも腫瘍マーカーとして,感度が高く,有用であると思われた。
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