今月の臨床 卵巣がん—疫学から治療まで
化学・放射線療法
27.Neoadjuvant Chemotherapyの導入とその背景
平林 光司
1
Koji Hirabayashi
1
1国立福山病院産婦人科
pp.852-853
発行日 1992年7月10日
Published Date 1992/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900939
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術後化療では手術が導入療法であり,化学療法は強化,補助方法である。一方,術前化療では化学療法が導入療法であり,この2つを対比すると,当然の事ながら,術前化療は,手術効果に匹敵する位の高い有効率が得られるものでなければならない。CAP療法登場以前にはこのような高い有効率を示す化療剤がなかったことが術後化療への比重を高くした大きな要因と考えられる。事実,化療有効率が高くなった癌種では,すべてこの術前化療の問題が注目され,検討され始めているのが現状である。
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