今月の臨床 卵巣がん—疫学から治療まで
診断
11.超音波診断法—実施上の留意点
嘉村 敏治
1
Toshiharu Kamura
1
1九州大学医学部産婦人科
pp.800-801
発行日 1992年7月10日
Published Date 1992/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900923
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最近は超音波機器の発達により,超音波断層法が日常臨床の中でも手軽に使えるようになってきた。また電子スキャンの登場により画像の解読がかなり容易になってきている。そのような状況の中で無症状の卵巣腫瘤が超音波断層法により容易に発見されるようになり,またおおまかな内部構造や客観的な大きさを把握することが簡単にできるようになってきた。
一方では本邦の卵巣癌は欧米よりもその頻度は低いものの確実に増加しており,さらに発見される卵巣癌の約半数は進行症例である1)。そこで卵巣腫瘍を発見した時は治療に際してその取扱いに慎重でなければならない。
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