今月の臨床 帝王切開
合併症妊娠と帝王切開
15.増殖性腎炎
中林 正雄
1
,
安藤 郁枝
2
Masao Nakabayashi
1
,
Ikue Ando
2
1東京女子医科大学母子総合医療センター
2東京女子医科大学産婦人科学教室
pp.683-685
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900887
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糸球体腎炎患者が妊娠を継続した場合,妊娠が腎炎を悪化させることはなく,妊娠中の腎炎の悪化はその腎炎のnatural courseにあると言われている。しかし,増殖性腎炎合併妊娠の場合には妊娠の負荷が腎炎の悪化の進行を早める可能性があることは否めず,さらに胎内発育障害を合併することもあるため適切な時期における妊娠中断が必要となり,その分娩様式として帝王切開が選択されることも多い。本稿では増殖性腎炎が妊娠に与える影響,分娩時期の決定,帝王切開時の注意点などについて述べる。
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