今月の臨床 胎児治療—どこまで可能か
予防的治療
20.母児間血液型不適合(感作予防)
横尾 郁子
1
,
佐藤 孝道
1
Ikuko Yokoo
1
,
Kodo Sato
1
1虎の門病院産婦人科
pp.322-324
発行日 1992年3月10日
Published Date 1992/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900782
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Rh式血液型不適合妊娠による胎児,新生児の溶血性疾患の予防に,D (Rh0)陰性(以下Rh(—))の母親に対する分娩後の抗Dヒト免疫グロブリン(以下γ—G)の投与が行われている。しかし現在なお,D (Rh0)既感作のための重篤な症状を呈する胎児,新生児が存在し,交換輸血や子宮内胎児輸血などが施行されることがある。胎児治療は近年めざましく発展しつつあるが,いまだ未解明の点も多く,血液型不適合妊娠に対しては感作を未然に防ぐことが最も重要である。
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