今月の臨床 産婦人科内科—治療のポイント
性成熟期
10.心身症の治療
岡村 靖
1
Yasushi Okamura
1
1産業医科大学産婦人科学教室
pp.1050-1053
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900545
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疾患の診断と治療における基本的な考え方
疾病の発現には,人間の心理(大脳皮質—大脳辺縁系—間脳系における神経内分泌といってもよい),自律神経系および内分泌系が相互に作用しあい,密接な関連をもって生体の代謝をcontrolしているし,自律神経自体もhormonesを分泌することが次第に明らかになってきたので,今日では神経系と内分泌系を2系に分けるのではなく,神経内分泌学neuroendocrinologyという見地から疾患を診断し,治療している。
また,疾患の診断治療上大切な問題は,疾患発現の一次病因が何であるかをまず解析することである。すなわち,疾病の発症機序について,心理学および神経内分泌学の2方面から系統的な考察を行い,表1に示す新しい概念により疾患を把握することが肝要である。
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