今月の臨床 外来でみる感染症
感染症とその治療
20.単純ヘルペス
北川 道弘
1
Michihiro Kitagawa
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.952-954
発行日 1991年8月10日
Published Date 1991/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900521
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
単純ヘルペスウイルス(HSV:Herpes Simplex Virus)は外来診療において遭遇する機会はそれほど多くはないものの近年増加傾向にあり,患者の苦痛は強く,とくに妊娠を合併した場合は母児感染の問題も含み十分な配慮を要する疾患である。ヘルペスの標的器官は脳,眼,口腔,皮膚,粘膜など多彩であるが,産婦人科的に問題となるのは外陰ヘルペスである。
最近はヘルペスを直接検出する検査法の開発や高い有効性を有する薬剤の普及により早期発見,早期治療が可能となってきている。そこで本稿では外陰ヘルペスを中心に外来診療における診断,検査,治療法の要点について述べる。
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.