特集 卵巣腫瘍の組織発生
Topics
Germ cell tumourの組織発生
佐々木 寛
1
,
寺島 芳輝
1
Hiroshi Sasaki
1
,
Yoshiteru Terashima
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.978-982
発行日 1990年11月10日
Published Date 1990/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900186
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
胚細胞腫瘍とは“胚細胞から発生した”と考えられる腫瘍群であり,原始生殖細胞から成熟した胚細胞になるまでのすべての時期に発生した腫瘍の総称である。このため卵巣胚細胞腫瘍の組織発生を理解するうえで,ヒトの受精卵の発生形態変化を把握することは,胚細胞腫瘍の分化度をとらえる上で極めて有用と考えられる。また,日本産科婦人科学会・日本病理学会共編の卵巣腫瘍新分類における胚細胞腫瘍の組織分類を理解するためには,ヒト受精卵の発生と対比することが近道と思われる。そこで本稿ではヒト受精卵の発生分化と比較しつつ論ずるものである。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.