特集 母児を感染から守る―妊産婦の感染症アップデート―
Ⅱ.注意すべき母子感染症
12.トキソプラズマ感染症
森岡 一朗
1
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
キーワード:
スピラマイシン
,
先天性トキソプラズマ症
,
診断
,
治療適応
Keyword:
スピラマイシン
,
先天性トキソプラズマ症
,
診断
,
治療適応
pp.1155-1160
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000897
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
要旨
トキソプラズマは,胎児感染を起こし,わが国でも先天性トキソプラズマ症の発症がある.2018年よりトキソプラズマ初感染が疑われる妊婦に保険適用でスピラマイシンが投与できる.新生児血中のトキソプラズマIgM陽性やトキソプラズマDNAが検出されることで感染の診断が行われている.しかし,診断された症例が全例,治療適応をあらわすものではないことを明らかにした.そのため,出生後の新生児に治療が必要かを判断できる新たなバイオマーカーの開発が必要である.
Copyright © 2024, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.