今月の臨床 胎児心臓を診る―この超音波所見を見逃すな!
四腔断面異常から診断できる先天性心疾患
エプスタイン病・三尖弁異形成―この所見を見落とすな
新居 正基
1
1静岡県立こども病院循環器科
pp.1100-1105
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211091
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●胎児心臓四腔断面で右房の拡大を認めるときはエプスタイン病または三尖弁異形成を疑う.
●三尖弁中隔尖と後尖の心室壁への張り付き(plastering)を認めればエプスタイン病,plasteringを認めずに弁先端の肥厚を認めれば三尖弁異形成を疑う.
●カラードプラで中等度以上の三尖弁逆流を認めれば診断は容易.
●胎児期に診断されるエプスタイン病は予後不良のことが多い.早めに専門施設への紹介が必要.
●重症のエプスタイン病や三尖弁異形成でも,出生前の治療プランニングにより救命できるケースが増えている.
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