今月の臨床 産科救急―意識障害と危機的出血の初期対応
産科危機的出血への対応
IVR―適応・合併症・術後経過
小野澤 志郎
1
,
牧野 真太郎
2
1杏林大学医学部付属病院放射線医学
2順天堂大学医学部附属浦安病院
pp.502-508
発行日 2023年5月10日
Published Date 2023/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210986
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●産科危機的出血に対する子宮動脈塞栓術(UAE)では,産後の子宮・腟からの活動性出血が適応となる.
●UAEを行うだけの十分なバイタルがない場合とは,いわゆるnon-responderということになり,急速輸液・輸血を行っても血圧の上昇が得られない状態を指す.この状態では,患者は死に直面した状態であり,即座にダメージコントロールを行う必要がある.
●頸管裂傷や腟裂傷,子宮破裂では塞栓術を行っても外傷そのもののコントロールは困難である.特にDIC状態に至っている症例では,静脈からの出血や細かな側副血行路を介した動脈出血のコントロールは不可能である.
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