増刊号 ―豊富な所見で診断の進め方がわかる―産婦人科 画像診断アトラス
悪性腫瘍
画像診断の進め方
子宮頸部囊胞性変化の鑑別
中井 豪
1
,
山田 隆司
2
1大阪医科薬科大学放射線診断科
2大阪医科薬科大学病理学教室
キーワード:
子宮頸部囊胞
,
ナボット囊胞
,
LEGH
,
胃型粘液性癌
,
最小偏倚腺癌
Keyword:
子宮頸部囊胞
,
ナボット囊胞
,
LEGH
,
胃型粘液性癌
,
最小偏倚腺癌
pp.245-250
発行日 2023年4月20日
Published Date 2023/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210962
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●画像診断の目的はナボット囊胞,トンネルクラスターを含む良性囊胞と分葉状頸管腺過形成(LEGH),胃型腺癌を区別することである.
●LEGHは内子宮口付近に多く,頸管側ほど小さい傾向のある同心円状に配列する小囊胞の集簇(コスモスパターン)として認められることがある.MRIで頸管側は充実性にもみえうる.
●胃型粘液性癌は囊胞性から充実性までさまざまな形態を示しうるが,頸部上方優位に囊胞を伴う充実性病変が境界不明瞭に内向性発育することが多い.
●画像における良性囊胞―LEGH―胃型腺癌の特徴はオーバーラップすることがあり,必ずしも明瞭とはいえないため,細胞診・円錐切除を含めた組織診断などと併せて治療方針を検討する必要がある.
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