今月の臨床 生殖医療の安全性―どんなリスクと留意点があるのか?
わが国の臨床統計
学会登録データからみたARTの安全性
玉置 優子
1,2,3
,
片桐 由起子
1,2,3
1東邦大学医学部産科婦人科学講座
2東邦大学医療センター大森病院産婦人科
3東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンター
pp.1052-1057
発行日 2022年11月10日
Published Date 2022/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210809
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●生殖補助医療(ART)の合併症として,卵巣過剰刺激症候群が発症頻度や重篤性から最も重要と考えられるが,リスク因子に応じた発症予防策を講じることで重篤化を避けることが可能である.
●ARTによる出生児への影響は,先天性疾患の率がリスク比1.4程度上昇することが報告されているが,ARTを必要とした不妊原因など,カップルの背景も影響する.
●凍結融解胚移植による出生児体重は,新鮮胚移植や自然妊娠による児よりも重くなり,胚盤胞移植後の出生児体重は初期胚移植後よりも重くなることが報告されている.
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