今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する
がん化
がん化のメカニズム
山口 建
1
1京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学教室
pp.682-689
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210743
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●卵巣明細胞癌の発生にはARID1A遺伝子変異,PIK3CA遺伝子変異,TP53の機能抑制がかかわり,SWI/SNF複合体,PI3K-mTOR経路が重要である.
●卵巣類内膜癌の発生にはCTNNB1遺伝子変異,PTEN遺伝子変異がかかわり,βカテニン経路にかかわるAPCやPTENが重要である.またERが高発現しており,女性ホルモン依存性がある.
●子宮内膜症性囊胞というストレス環境のなかで発生する卵巣明細胞癌は,HNF1Bによってミトコンドリアの機能を抑え,エネルギー代謝異常を起こすことでストレスに耐性の性格をもつ.
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