合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて
生殖
男性不妊症に対応するための遺伝学の知識と遺伝カウンセリング
市川 智彦
1,2
,
宇津野 恵美
2
,
高橋 敬一
3
1千葉大学大学院医学研究院泌尿器科学
2千葉大学医学部附属病院遺伝子診療部
3高橋ウイメンズクリニック
pp.162-168
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210579
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●無精子症を呈する疾患には,クラインフェルター症候群,Y染色体微小欠失,先天性両側精管欠損症,低ゴナドトロピン性性腺機能低下症,XX男性などがある.
●Y染色体上のAZFc領域の欠失を呈する無精子症では精巣内精子を回収できる可能性が高いが,欠失が男児に受け継がれ同様の表現型を示すと考えられる.
●生殖補助医療により男性不妊症の原因となる病態が何らかの形で児に引き継がれる可能性があり,遺伝学の知識とともに適切な遺伝カウンセリングのスキルが求められる.
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