今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際
月経困難症・過多月経
GnRHアナログ
GnRHアゴニストの使い方
小芝 明美
1
1京都府立医科大学産婦人科教室
pp.1074-1080
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210523
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●GnRHアゴニストは下垂体GnRH受容体に結合し,持続投与においてはGnRH受容体を脱感作により消失させることにより,下垂体からの卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)の分泌を抑制し,卵巣のエストロゲン分泌を抑制する.
●婦人科領域ではエストロゲン依存疾患である子宮筋腫および子宮内膜症に保険適用があるが,一過性のアゴニスト作用であるフレアアップによる出血や使用期間の制限といった特性を踏まえて,治療計画に組み込む必要がある.
●低エストロゲン状態となるため,エストロゲン欠落症状の副作用は必発であり,特に骨量減少への懸念から,子宮内膜症および子宮筋腫に対しての連続使用は6か月に制限される.
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