増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために
不妊・不育
Q7 なぜクラミジア検査をするのですか? 感染していたらどうすればよいのですか?
佐藤 健二
1
1東海大学医学部専門診療学系産婦人科
pp.201-202
発行日 2021年4月20日
Published Date 2021/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210342
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A7
クラミジアは性病の1つで,性交により感染する可能性があり,女性においては,子宮の入り口から卵管へと感染する可能性があり,卵管先端や周囲の癒着を引き起こすことがあります.これにより排卵した卵子を卵管に取り込みにくくなったり,卵管内に水が貯留してしまうこともあります.
また,クラミジアが感染しているにもかかわらず,不妊検査の1つである子宮卵管造影検査や卵管通水検査を行ってしまうと,クラミジアがお腹の中に拡散してしまい,検査後に腹膜炎を引き起こすことがあるため,検査前のクラミジア検査が必要となります.男性側も,感染が精子の通り道(精管)に炎症をきたし,精管が狭窄または閉塞する可能性があります.さらに精子が作られる精巣まで感染が及ぶと,精子数の低下や異常精子が増える可能性があります.
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