今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識
おさえておきたい法律・訴訟の基礎知識
医療事故と診療記録─関係する法的問題を中心として
前田 正一
1
1慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科
pp.1179-1185
発行日 2017年12月10日
Published Date 2017/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209212
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●医療事故や紛争・訴訟を防止するためには,診療経過が過不足なく記載されており,診療経過の再現力を持つ記録を作成することが重要である.また,その記録は,誤記がなく,作成者以外の人にも判読可能なものであることが重要である.
●医療事故民事訴訟の消滅時効等との関係からすれば,保存義務期間にかかわらず,診療記録をできるだけ長く保存しておくことが望ましい.
●診療記録を改ざんした場合,その者に民事責任,刑事責任,行政上の責任が生じる可能性がある.もっとも,追記と改ざんは異なり,追記は問題がない.
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