連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
妊娠中の軽度リンパ節腫脹が初発症状であった悪性リンパ腫の1症例
柿坂 はるか
1
,
笠原 祥子
2
,
上原 茂樹
1
1国家公務員共済組合連合会東北公済病院産婦人科
2大崎市民病院産婦人科
pp.879-884
発行日 2017年9月10日
Published Date 2017/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209160
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はじめに
われわれの施設では,鎖骨上窩リンパ節腫脹を契機にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma : DLBCL)の診断に至った妊婦を経験し,報告した1).本症例では,身体所見としてみられたリンパ節腫脹は軽度で,血液検査値の異常も軽微であった.この症例をふまえて,周産期における悪性リンパ腫の診断に際して注意すべき点について考えてみたい.
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