今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点
CQ309-1(新規)
妊婦健診で高血圧や蛋白尿を認めたら?
森川 守
1
1北海道大学大学院医学研究科産科・生殖医学分野
pp.726-730
発行日 2017年8月10日
Published Date 2017/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209130
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●白衣高血圧とは,診察室血圧は高血圧を示すが携帯型24時間血圧計(ABPM)で測定した昼間平均血圧や24時間血圧は正常を示す状態である.
●家庭血圧測定・自由行動下血圧測定は妊娠中の高血圧の診断に有用で,重症妊娠高血圧腎症では夜間に血圧が低下しない,あるいは上昇するものが大半を占めるとされている.
●子癇の発症リスクを考慮し,痙攣の有無にかかわらず,180/120mmHg以上の高血圧が認められたら高血圧緊急症と診断し,降圧治療を開始する.
●妊娠高血圧腎症軽症および妊娠高血圧軽症症例では,妊娠40週未満をめどに分娩誘発を考慮する.妊娠高血圧重症症例では,妊娠高血圧腎症に準じて管理する.
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