合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用
基礎
ゲノムワイド解析から眺めた性ステロイドホルモン受容体の新たな機能
今井 祐記
1,2,3
1愛媛大学プロテオサイエンスセンター病態生理解析部門
2愛媛大学大学院医学系研究科病態生理学講座
3愛媛大学学術支援センター動物実験部門
pp.30-35
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208928
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●性ステロイドホルモン受容体は,特異的なリガンドとの結合により転写因子として作用し,ゲノム全体での結合領域,遺伝子発現を制御する.
●近年の次世代型シーケンサの発展で,ゲノムワイド解析の大部分が,転写因子の結合領域(ChIP-seq)と遺伝子発現プロファイル(RNA-seq)の統合的解析により行われている.
●性ステロイドホルモン受容体の統合的ゲノムワイド解析は,さまざまな性ホルモン応答性疾患の治療標的となりうる分子の同定が可能となり,治療法開発への一助となることが期待されている.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.