今月の臨床 卵胞発育を理解する─知っておくべき基礎知識
卵胞発育異常の病態と治療
排卵異常と漢方治療
蔭山 充
1,2
,
中井 恭子
3,4
,
浮田 勝男
1
,
阪本 知子
1
,
今中 基晴
3
,
古山 将康
1
1大阪市立大学大学院医学研究科産科婦人科学(女性生涯医学)
2かげやま医院
3大阪市立大学大学院看護学研究科
4越田クリニック
pp.1143-1147
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208914
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●ストレスによる月経異常・排卵障害の第一選択薬は“四逆散(35)”で,責任の重い立場の仕事をもつ女性には“大柴胡湯(8)”が適している.
●冷えの改善の処方には大きく二通りあり,ストレスによる手掌足蹠の発汗で四肢が冷える場合は“四逆散(35)”がよい.本物の冷えには“当帰四逆加呉茱萸湯(28)”,および“真武湯(30)”と“苓姜朮甘湯(118)”を併用する.冷えの改善が月経異常・排卵障害に有用な場合も多い.
●月経異常・排卵障害のうえに浮腫が強いと“当帰芍薬散(23)”,乾燥傾向には“温経湯(106)”で,便秘が強く,月経異常にも効果があるのは,“桃核承気湯(61)”である.
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