原著
女子大学生における食生活と月経困難症との関連に関する検討
秦 幸吉
1,2
,
野津 朱里
2
,
川谷 真由美
3
,
名和田 清子
3
1島根県立大学看護学部看護学科
2島根県立大学保健管理センター
3島根県立大学短期大学部健康栄養学科
pp.1079-1083
発行日 2016年11月10日
Published Date 2016/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208902
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▶要約
〔目的〕女子大学生における食生活と月経困難症に関連があるか否かを検討することを目的とした.〔対象と方法〕対象は島根県立大学の女子学生126名とした.食物摂取頻度調査法により栄養素摂取量および食品群別摂取量を算出し,月経困難症スコアとの関連を検討した.〔結果〕対象の平均年齢は19.5±2.5歳,BMIは20.5±2.2kg/m2,月経困難症スコアは中央値1.0点(4分位範囲3.0点)であった.月経困難症スコアはカルシウムおよびビタミンA・K・C,葉酸摂取量と有意な負相関を認めた.また,緑黄色野菜および海草類,豆類,果実類,種実類摂取量と有意な負相関を認めた.〔結論〕緑黄色野菜や海草類,豆類,果実類,種実類等に含まれる抗酸化ビタミンやフィトケミカルが子宮内膜における活性酸素産生を抑制し,その結果,子宮内膜からのからのプロスタグランディンの過剰分泌を抑えることにより,月経困難症の症状を緩和する可能性が示唆された.
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