今月の臨床 胎児発育不全(FGR)の管理Up To Date
原因別にみた管理の実際
胎児要因
FGRを伴う先天性サイトメガロウイルス感染の診断と管理─出生児の神経学的予後を含めて
森岡 一朗
1
,
西田 浩輔
1
,
山田 秀人
2
1神戸大学大学院医学研究科小児科学分野
2神戸大学大学院医学研究科産科婦人科学分野
pp.938-943
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208877
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●FGRなどの超音波検査異常,母体CMV-IgM陽性とIgG avidity index低値がある場合は,先天性CMV感染である確率が高い.
●最近,出生時に症状を有する症候性先天性CMV感染症児に対し,神経学的予後の改善目的に抗ウイルス薬治療が行われ,効果が期待できる.
●しかしながら,FGR合併先天性CMV感染児で出生時に症候がある,特に小頭症,血小板減少,肝機能障害がある場合は,抗ウイルス薬治療を行っても高率に神経学的後障害を残す.
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