今月の臨床 糖尿病が女性ヘルスケア・がんに与えるリスク
糖尿病と思春期・成熟期のヘルスケア
インスリン抵抗性をもつ不妊・月経異常の治療
佐久本 哲郎
1
,
寺田 陽子
1
,
徳永 義光
1
1空の森クリニック
pp.380-386
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208774
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●インスリン抵抗性を伴う月経異常(排卵障害),不妊(初期流産を含む)は,初期卵胞発育障害,子宮内膜機能低下,絨毛間腔の循環不全が原因と考えられる.治療には生活習慣改善とインスリン抵抗性改善薬が有効である.
●インスリン抵抗性改善薬にはメトホルミンとピオグリタゾンが用いられている.その薬剤選択はインスリン抵抗性と相関する高分子量アディポネクチン(HMW-APN)値に基づいて行う.
●肥満症例はメトホルミンから,痩せ型で低HMW-APN値症例ではピオグリタゾンを選択する.いずれも有害事象に注意して治療にあたる.
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