増刊号 ─知りたい最新情報がすぐわかる!─不妊・不育症診療パーフェクトガイド
8.不育症の検査・診断
不育症の遺伝学的要因
杉浦 真弓
1
,
佐藤 剛
1
,
尾崎 康彦
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科学分野
pp.320-325
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208750
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Point
◉染色体均衡型転座は約5%の頻度であり,着床前診断によって流産率は減少するが,出産率は変わらない.
◉胎児染色体数的異常が最も高頻度な原因であり,その場合の次回妊娠予後は良好である.着床前スクリーニングによって出産可能になるかどうかは証明されていない.
◉原因不明不育症に関しては不育症易罹患性遺伝子が120個報告されているが,個々のrisk alleleの次回妊娠への影響は小さく,臨床的に調べる意義は確立されていない.
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