連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
初回診断で子宮平滑筋肉腫でないにもかかわらず3年後に肺転移をきたした1例
涌井 之雄
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1KKR札幌医療センター産婦人科
pp.991-997
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208536
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はじめに
子宮平滑筋肉腫は悪性の経過を辿るが,smooth muscle tumor of uncertain malignant potential(STUMP)は文字どおり悪性度が不明で,一般には再発する頻度は低いといわれている.
今回,78歳の巨大子宮筋腫に子宮全摘術を施行し,STUMPと診断された症例が3年後に肺転移をきたし,化学療法を施行したが,わずか1か月で不幸な転帰をとったため,その経験を報告する.
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