今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く
不妊症
5.免疫性不妊
柴原 浩章
1,2
,
児島 輝仁
1,2
,
鹿嶋 見奈
1,2
,
森本 篤
1,2
,
加藤 徹
1,2
,
長谷川 昭子
1,2
1兵庫医科大学産科婦人科学講座
2兵庫医科大学病院生殖医療センター
pp.438-447
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208417
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●不妊女性の血中精子不動化抗体,あるいは不妊男性の射出精子上の精子結合抗体は,おのおの約3%程度に検出できる.抗精子抗体による不妊症の発生機序は,精子の運動障害作用と受精阻害作用である.
●血中に精子不動化抗体を保有する女性には,SI50値が10未満の低抗体価の場合はAIHを,10以上の高抗体価の場合はIVF-ETを選択する.
●精子結合抗体を有する男性には,精子の受精障害を認める場合にはICSIを,受精障害を認めない場合,頸管粘液内通過障害を認める場合はAIHを,認めない場合はタイミング療法から,おのおの治療を開始する.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.