薬の臨床
尿中LH検出薬「オルガノンLHカラー」を用いた排卵時期のモニタリング
澤田 富夫
1
,
吉田 麻里子
1
,
白木 誠
1
,
館山 祐子
1
,
吉村 泰典
1
,
河上 征治
1
,
福島 穣
1
Tomio Sawada
1
1藤田学園保健衛生大学医学部産婦人科教室
pp.813-816
発行日 1989年8月10日
Published Date 1989/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208061
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不妊症治療において排卵時期の推定は極めて重要である。われわれは1988年1月より10月までの不妊症患者婦人31例38周期を対象として,「オルガノンLHカラー」によりLHサージを検出することにより,本キットが排卵時期の推定に有用となる使用方法につき検討した。
1) LHカラーは朝夕2回(12時間毎)に測定することで陽性率を向上させ得る。
2) LHカラーによるLHサージの検出陽性持続時間は24時間以内が70%であった。
3) BBTよりみたLHカラー陽性率は0 day+1 dayで70%を占めた。
4) Clomiphene citrateによるLHサージ検出時の卵胞径はhMGによるそれよりも大きい傾向が認められた。
以上より,卵胞径,BBTをモニタリングしつつ,卵胞径の増大とともにLHカラー朝夕2回測定を毎日施行することで,排卵時期がより正確に把握しうると考えられた。
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