生涯研修セミナー 糖尿病合併妊娠
Overview
わが国における管理の現況
坂元 正一
1
,
東舘 紀子
1
,
中林 正雄
2
,
武田 佳彦
1
Shoichi Sakamoto
1
,
Masao Nakabayashi
2
1東京女子医科大学母子総合医療センター
2東京女子医科大学産婦人科教室
pp.930-933
発行日 1988年10月10日
Published Date 1988/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207879
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妊娠という内分泌代謝系の変化はdiabetogenicな変化であり,そのため,妊娠中だけ糖尿病状態となる妊娠糖尿病(gestational dia—betes,GDM)をひきおこしたり,また糖尿病発症の契機となる上に,糖尿病婦人が妊娠すれば,更に糖代謝異常は増悪し,血糖コントロール不良となることが多い。周知の如く,糖代謝異常は母児双方へ悪影響を与えるが,その病態は未だ解明されてはいない。しかし糖代謝を正常にコントロールできれば,母児共に正常妊娠と同じ結果となることが知られている。
糖尿病に対する知識の普及,小児糖尿病の診断と治療の進歩,成人型糖尿病の増加などにより糖尿病合併妊娠は近年増加しており,糖尿病合併妊娠の管理は重大な課題となっている。
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