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頻産婦—危険はまだ大きい?
広井 正彦
1
1山形大学医学部産科婦人科
pp.828
発行日 1988年9月10日
Published Date 1988/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207860
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一般に頻産婦とは妊娠20週以上の児を5回以上出産したことのある婦人をさし,このような場合には母体に多くの障害を来すことが知られている。
50年以上も前にSolomons1)は危険な多産婦という語を用い,このような妊婦が出産や育児などを完全に行うことはむずかしいと指摘しているほどである。このような頻産婦には母体の死亡率や罹病率も増加し,さらに胎児の死亡率や罹病率も増加させることが多くの国の報告2)より行われていることからも,頻産婦の問題は独り産科学の問題のみならず社会問題であるといえる。
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