境界領域の再評価とその展開 特集
乳房と乳腺
扁平乳頭・陥没乳頭の処置
広井 正彦
1
,
川越 慎之助
1
Masahiko Hiroi
1
,
Shinnosuke Kawagoe
1
1山形大学医学部産科婦人科学教室
pp.75-77
発行日 1987年2月10日
Published Date 1987/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207532
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最近は母乳栄養が見直され,その有用性があらためて取り上げられてきている。このような意味からも,乳房の管理は極めて大切なことである。このことはまた,母乳栄養の確立,維持という面ばかりでなく,母親となる自覚を育み,母性愛に目覚めさせるという点からも大きな意味がある。乳房のもっとも大切な管理は,妊娠,分娩,あるいは産褥期にあるとしても,乳房が発達しはじめる思春期から関心をもたせるようにすることが大切であり,性教育の一部としての意義も大きいと思われる。
ところで,乳房の手入れについては,これまでにいろいろな方法が発表されてきたが,いまだ,教科書的に確立したものはないというのが現実であろう。産褥期における乳房マッサージについてはよく研究され,報告もされてきているが,ここでは,哺乳障害の原因ともなる陥没乳頭や扁平乳頭の取り扱い法などについて述べてみたい。
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