境界領域の再評価とその展開 特集
乳房と乳腺
薬剤の内服と乳汁漏出症
青野 敏博
1
,
林田 美代子
1
,
小泉 清
1
,
福井 英人
1
,
山口 正明
1
Toshihiro Aono
1
1大阪大学医学部産婦人科教室
pp.71-74
発行日 1987年2月10日
Published Date 1987/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207531
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消化性潰瘍の治療を受けたり,向精神薬を投与された婦人において,しばしば乳汁漏出が認められ,同時に月経異常を伴うことが多いので,患者は驚いて産婦人科を受診する1)。これは服用した薬剤が副次的に視床下部—下垂体系に作用してprolactin (PRL)の分泌を促進するためで,殆んどの例は薬剤を中止すると症状が軽快する。本稿においては薬剤の服用による乳汁漏出症の,原因薬剤とその作用部位,診断および治療法について概説する。
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