先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
不妊と不育への対応
子宮内膜症と不妊症合併例への対応
永田 行博
1
Yukihiro Nagata
1
1鹿児島大学医学部産婦人科教室
pp.899-901
発行日 1986年12月10日
Published Date 1986/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207500
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子宮内膜症は卵巣にもっともよく発生しチョコレート嚢胞を作る。さらに骨盤内のダグラス窩を中心とした部位にもよく発生する。これらが互いに癒着し,ついにはfrozen pelvisになることは進行した子宮内膜症では一般的なことであり,これが挙児を希望する婦人に発生すれば当然不妊の原因になる。
また,不妊を訴えてその原因の検索中に軽症の子宮内膜症が発見された場合には,その取り扱いをどうするかも重要である。なぜなら,軽症の子宮内膜症が不妊症にどの程度関与しているかは必ずしも明らかでなく,意見の一致を見ていないからである。
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