先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
子宮収縮—抑制と促進
子宮収縮異常の臨床と胎盤循環への影響
日高 敦夫
1
,
駒谷 美津男
1
,
池田 春樹
1
,
北中 孝司
1
,
岡田 和女
1
Atsuo Hidaka
1
1大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
pp.747-751
発行日 1986年10月10日
Published Date 1986/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207466
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妊娠後期における生理的な子宮収縮の意義は,子宮頸管の熟化開大と,胎児先進部の下降を促すことにある。従来より,臨床的にはこれら3つの因子を関連づけるFriedman's curveとしての分娩管理方法がとり入れられている。
そして,このS字型正常パターンを逸脱するものは,prolonged latent phase, protracted active phase dilation,そしてsecondary arrest of dilationなどの異常分娩(dystocia)と診断され,同時に適確な原因の究明と対応が迫られる。その診断基準の拠り所の1つとして,子宮収縮状態の把握,即ち収縮のintensity, duration, frequ—cncy, tonusなどを検索することが必要となる。さらに,先進部や産道の大きさと,それぞれの性状を知ることも,診断上意義深いものである。
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