先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
免疫療法の評価
Current Concept
免疫療法の概要
竹内 正七
1
,
高桑 好一
1
Shoshichi Takeuchi
1
,
Koichi Takakuwa
1
1新潟大学医学部産科婦人科学教室
pp.339-344
発行日 1986年5月10日
Published Date 1986/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207377
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「疫を免ずる」これが本来の字義である免疫immu—nityは今やその範囲を広げ,あらゆる生物現象の根底をなすものと考えられている。とりわけ,医学とは深い関係を有しており,現代医学は免疫学を中心として発展していると言っても過言ではない。
感染免疫よりスタートし,移植免疫,腫瘍免疫へと発展し,さらに展開しつつある免疫学は究極の目的を臨床の場への応用,具体的には疾患の治療ないしはコントロールにおいているが,その前提として総ての免疫現象を調和のとれた形で説明し得る基礎的背景が必要とされ,その研究が進められている。免疫現象に関わるメカニズムは研究の進展に伴い日進月歩,否秒進分歩の勢いで,新しい知見を集積しているが,一方では,逆にその混沌さを増し,未だ統一された見解を得るに至っていない。
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