特集 卵巣
Ⅰホルモンとリプロダクション
卵巣における性ステロイド生合成の動態
鈴木 暸
1
,
甲田 平吾
1
,
藤田 泰彦
1
,
新居延 健二
1
,
小原 明
1
Akira Suzuki
1
1京都大学医学部婦人科学産科学教室
pp.33-40
発行日 1984年1月10日
Published Date 1984/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206922
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卵巣における性ステロイド生合成に関する研究は近年著しい進歩をとげ,これまでその解剖学的構成要素である卵胞,黄体,間質の性ステロイド生合成パターンは一定であると考えられていたものが,卵胞や黄体ではそれを構成する2型の細胞,すなわち顆粒膜,莢膜両細胞の形態および機能的な変化に伴い,はげしく変動することが明らかとなった。またゴナドトロピンによる性ステロイドの調節機構や,さらには卵巣自体で産生された性ステロイドが,局所的に性ステロイド生合成の調節に関与していることも明らかとなりつつある。本稿では卵巣における性ステロイド生合成機能に関する最近の知見と今後の問題点につき述べてみたい。
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