産婦人科医療--明日への展開 診断基準--新しい局面
Ⅰ.婦人科篇
機能性不妊
林 方也
1
Masaya Hayashi
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科教室
pp.651-656
発行日 1983年9月10日
Published Date 1983/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206868
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妊娠が成立するまでの排卵,受精および着床にいたる生殖生理の微妙なメカニズムについては,未だ不明の点が多い。加えて臨床的にそれらの障害を検査する方法にも自ずから限界があり,とくに機能的な疾患を見出すことは難しく,現在の時点ではその原因が明らかとなり得ぬ場合や,検査中に妊娠してしまうような症例の頻度も高い。機能性不妊という概念がここから生まれてくるが,その現況をみつめ,諸家により行われている検査法や治療法およびわれわれの経験からふり返ってその病型を把握することにより,診断基準についての解析を加えた。
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