特集 最新治療薬ガイド1990
Ⅴ.内分泌・生殖領域の治療剤
9.機能性出血治療薬
林 方也
1
1永寿総合病院産婦人科
pp.1137-1138
発行日 1990年12月10日
Published Date 1990/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900241
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□ピル
1.対象と処方例
月経および器質的疾患による出血を除いた子宮内膜からの内分泌異常による出血であり,組織診では腺性増殖症,増殖期内膜が約70%,分泌期および萎縮性内膜が30%にみられる。前者は無排卵性でEの消退ないし破綻性出血,後者はE,Pの不足によると考えられる。治療として排卵周期の充実が必要となるが,まず第1に止血が重要である。内膜掻爬術,止血剤,ホルモン剤投与が行なわれ,そのためEP合剤であるピルが有用であるが,現在市販されているものは下表の如くである。
症状,病態によって投与期間および用量が異なるが,ソフィアC 1-2錠/日 7〜14日間 プラノバール 1-2錠/日 7〜14日間などが投与され,norgestrelはnorethisteroneよりP作用が約2.5倍など薬剤の性質を考慮に入れ,原則的に無排卵性についてはE優位の,排卵性の症例にはP優位のピル投与が適当である。
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