指標
最近のAndrogen Binding Protein (ABP)研究の動向について
小田 隆晴
1
,
金杉 浩
1
,
長谷川 剛志
1
,
広井 正彦
1
Takahare Oda
1
1山形大学医学部産科婦人科学教室
pp.249-256
発行日 1983年4月10日
Published Date 1983/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206784
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われわれが内分泌疾患を考える時,血中のホルモン動態を知ることは重要なポイントであり,最近の測定法の進歩により今迄未知であった内分泌異常の原因が次第に明らかになりつつある。しかし血中のステロイドホルモン値の絶対値のみでは説明し難い内分泌学的現象も散見されるため,今後はステロイドホルモンそのものの活性度あるいはホルモン産生臓器や標的臓器(target organ)の状況を考慮に入れる必要がある。
ステロイドホルモンは副腎皮質,卵巣,睾丸,胎盤などで生合成され,大部分が肝臓で生合成されるコレステロールを素材としてC21ステロイドのprogesterone,corticoidからC19ステロイドのandrogen,C18ステロイドのestrogenの順序に従ってそれぞれ固有のステロイドが合成される(図1)。
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